京都オーガニックアクション(KOA)は、2017年に、京都市内の八百屋数軒と、京都縦貫自動車道沿いの有機農家さん達とで、共同の物流便を走らせるプロジェクトとして始まりました。情報共有のためのシステム開発や、集荷の効率化のための物流拠点の整備などをして行く中で、更に様々な地域の生産者、八百屋、企業を巻き込みながら、協議会を設立し、主にオーガニック農業全般の課題解決に向けた取り組みを続けてきました。

2022年、私たちは新しく一般社団法人を設立します。
地域の持続可能な農業と、その生産物を食べる人たちの食卓を繋ぐ取り組みは、気候変動や感染症の脅威にさらされることとなった今後の社会にとって益々重要になってくると思われます。
人にも自然にも優しい農業と、その想いを受けとめられる地域社会。「オーガニック」とは、単なる農産物の栽培基準にとどまらず、自然と調和した、多様性を受け入れられる寛容な社会を表すことばです。食べることが人の生活と健康だけでなく農村の自然と文化を守ることに繋がるような、新しい食文化を共に考え、創って行きたい。
京都オーガニックアクションは、そんなつながりや仕組みを生み出すためのプラットフォームです。

 

KOA Values 大切にしていること

Ecological Thinking

人間社会の「農と食」を支える自然環境の大切さを認識し、日々の生業の中で可能な限り環境負荷を減らす努力をすること。

For the Future

目の前の利益よりも次世代に繋ぐべき将来社会全体の利益を先に考えること。

Diverse Society

立場や考えの違う他者との関係をあきらめず、対話を通して理解し合えるよう努め、多様性を許容できる社会を目指すこと。

Urban/Rural Balance

都市と農村、それぞれが抱える課題を認識し、相互補完的な取り組みを通じて持続可能な地域社会を目指して挑戦し続けること。

Alternative Food Network

農産物の生産、流通、消費の在り方を、既存の仕組みに縛られず、IT技術や新しい発想を取り入れながら、より健全な「食と農」の在り方を常に模索し続けること。

Possibilities of Agri-culture

農業の価値を食糧生産に限定せず、その多面的な機能を認識し、その社会的、ビジネス的可能性を模索し続けること。

KOAの取り組みについて

KOA(コア)便事業

京都オーガニックアクションは2017年の夏に、複数の八百屋と農家が関わる共同物流便事業(KOA便)として始まりました。 オーガニック農業には、市場や農協のように、生産から流通までを一括で管理するようなインフラが存在しません。あくまでも個々の生産者が、個々に売り先を開拓するような業界です。

逆に、小売店側(八百屋やスーパー)も、オーガニックの農産物はほとんど市場に流通していないため、個別に生産者を探して、買い付けを行う必要があります。

KOA便では、一般社団法人次代の農と食をつくる会と株式会社坂ノ途中が管理運営しているfarmOというシステムをオンライン受発注ツールとして活用し、複数の小売店と生産者が直接取引ができる仕組みを運用しています。

farmOで取引が成立した野菜は、地域ごとの「集荷ステーション」に集めてもらい、2tトラックで週4回これらの集荷ステーションを回って農産物を集荷し、各小売店に配送しています。

KOA便とは要するに、京都市から京丹後までの間で生産されたオーガニック農産物を一括で集荷して配送する市場のような機能を持った共同物流便です。小売店が地域のオーガニックをよりスムーズに仕入れられる仕組みを作ることで、普段の買い物の選択肢としてLocal で Organicを選んでもらえる機会を増やすのが狙いです。

KOA協議会

オーガニック業界の様々な課題を解決するために、立場を超えて話し合う場としての協議会を2018年に設立しました。 農林水産省の「オーガニックビジネス実践拠点づくり事業」採択され、有機農業の技術勉強会や、経営セミナー、作付けの検討会、商談会、交流会や産地見学会など、様々な取り組みを行ってきました。

 

沿革

【これまでの活動】
2017年3月 最初の百姓一喜開催 参加者約70人
2017年5月 共同物流便構想のための最初のミーティング@㈱坂ノ途中
メンバー:369商店、アスカ有機農園、㈱坂ノ途中、廣海ロクロー(mumokuteki)
グーグルスプレッドシートを使って生産者の出荷情報と小売店の注文情報を共有。
南丹、京丹波、綾部、福知山、京丹後の5箇所に集荷拠点を設置。
2017年8月 共同物流便スタート(農家10軒、八百屋4軒)
2017年9月 京都府の地域力再生助成金を申請
2018年3月 第二回 百姓一喜「農家大合宿」 開催。参加者約130人。
京都オーガニックアクション協議会設立のための話合いを行う。
2018年5月 京都オーガニックアクション協議会設立。農水省の「オーガニックビジネス実践拠点づくり事業」に採択。
2018年6月 KOA総会開催 @京果会館
2018年7月 KOA便大型冷蔵バン導入
2019年3月 第三回 百姓一喜 開催。参加者約60人。
2019年5月 KOA便の受発注システムとしてfarmO本格活用開始
2019年8月 2回目のKOA総会開催 @京丹後市
2019年12月 KOA便2tトラック導入。
2020年3月 「KOAオーガニック作戦会議」開催。参加者約30人
2020年7月 3回目のKOA総会開催 @mumokuteki hall
2022年2月 一ローカル・オーガニックメディア、「京都オーガニックラジオ」配信開始
2022年6月30日 一般社団法人京都オーガニックアクション設立
2022年8月6日 KOA法人設立お披露目会@QUESTION 開催
2022年9月30日 ゼロウェイストスーパー㈱斗々屋、京都信用金庫QUESTIONとの共催で「Zero Waste Farmer’ Market」開催。毎月QUESTIONにて開催予定
instagram:@zero_waste_farmers_market